インレーとは比較的小さな範囲の虫歯に適用され、奥歯の虫歯治療後などに用いられる詰め物のことです。詰め物には、オールセラミック(100%陶器)や保険素材である銀歯等があります。虫歯が大きい場合などは詰め物ではなく、かぶせもの(クラウン)や差し歯の治療となります。
ここではセレックで作るセラミックの詰め物、金属で作られた銀の詰め物を説明いたします。
奥歯の詰め物の種類
セラミックインレー(セレックで製作される陶材の白い詰め物)
▲費用:5万円(税別)×5本
銀歯が気になる方は、白い材料の詰め物にすることで色調や透明感を再現し、天然歯のような自然な美しさが蘇ります。素材は、セラミック(陶器)を使用しています。ほとんど変色しません。唾液の吸収がなく、変色や口臭の心配もありません。金属ではありませんので、金属アレルギーの方でも安心です。
当院では、このセラミックインレーを製作にするにあたり、セレックを使用しております。
▲ポーセレンインレー
- 天然歯に近い自然な透明感がある
- 生体親和性に優れている
- 唾液の吸収がないため、変色や口臭の心配がない
ジルコニアインレー
- 白く、目立たない
- 生体親和性に優れている
- 唾液の吸収がないため、変色や口臭の心配がない
ゴールドインレー
- 耐久性が高く、長持ちする
- 歯の硬さに近く、噛み合う歯を傷つけない
- さびにくく、金属の溶出もほぼしない
- 金色のため、審美性に欠ける
銀歯(保険の詰め物)
奥歯に入っている金属の詰め物です。物を噛む機能的には問題ありませんが、永年の使用で黒く変色することもあり、保険外の歯に比べると形態やフィット(適合)などの精度の面でも劣ります。また金属アレルギーの原因になる事もあります。
▲銀歯の詰め物
奥歯の銀歯でよくいただくお悩み
- 歯と詰め物の段差が気になる
- 口の中が暗く見えてしまうので気になる
- 虫歯が多く見えてしまう
- 大きく口を開けて笑うと見えるので気になる
セレックAC(CEREC AC)を導入
光で奥歯の形を読みとり、詰め物を短時間で削りだす機器です
ハンディタイプの3D光学カメラを使用して、奥歯などのくぼみをスキャンし、その読みとりデータを元に、その場で四角いセラミックブロックから患者さんのセラミック歯を削りだす機械です。
▲光学カメラで歯の型採りを
削りだしは10~15分ほどで終わります。奥歯の白い詰め物であれば、このセレックで作られたセラミックインレーにより、最短2日でセットが完了します。(※症例により数日お時間が必要になる場合もあります。)
セレックの特徴
- 自然な質感の白い歯を再現
- 天然歯に近い材質を使用のため、噛みあう歯に優しい
- 治療期間が短い(最短2日間の装着が可能です)
- 金属アレルギーの心配がない
- 接着力が強く長持ちする
こんな方へおすすめです
- 奥歯の銀色の詰め物をが気になる
- キャンディやキャラメルで詰め物が取れた
- 奥歯の詰め物が割れた、欠けた
- 奥歯の詰め物に何となく違和感がある
- 金属アレルギーが心配
インレー以外にセレックで削りだし可能な物
- セラミックアンレー(奥歯を覆うような大きな詰め物)
- ラミネートベニア
- 審美歯科におけるオールセラミッククラウン
- インプラントの上部構造
セレックでの製作の流れ
治療部位を光学スキャン(印象採得)

歯を形成したあと、3D光学カメラで患部をスキャンします。シリコンによる型取りの不快感を味わうことはありません(症例により、通常の型採りも必要な場合もあります)。わずか数秒の読みとりで、データがモニター上に再現されます。
セラミック歯の設計

コンピュータの3D画面上でセラミック修復物を設計します。
モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。
セラミックブロックを削りだし

マシンがデータを基にセラミックブロックの削りだしを行います。時間はわずか10~15分。セラミックインレーやクラウン等の修復物を精密に整えていきます。
お口の中にセット

セレック独自の接着技術を用いて、削り出されたセラミック歯を口腔内へセットし治療完了となります。なお、当院でのStep1からStep4までにかかる時間は、最短2日間程度です。
*症例により数日お時間をいただくこともございます。
CERECはドイツのシロナ社で生まれ、現在全世界で30,000台の納入実績がある最先端のセラミック治療です。世界1,000万以上の症例、20年に渡る臨床実績があり、とても信頼性の高いCAD/CAMシステムの一つです。
セラミック治療の治療内容・リスク副作用などについて
ここでは、医療広告ガイドラインに基づき、歯科治療におけるセラミックインレーやオールセラミッククラウン等の詰め物・被せ物のセラミック治療についての治療内容・リスク・副作用について記述いたします。
治療内容・このようなケースに
虫歯治療後もしくは見た目の問題で歯を白くしたい場合など、歯の一部または大部分を失った場所に対してセラミック素材の詰め物・被せ物を接着して見た目・咬み合わせの回復をはかる治療方法。
- 虫歯治療後の詰め物・被せ物を白く希望される場合
- 現在の金属の詰め物・被せ物が取れたり欠けたりして、再治療に白い物を希望される場合
- 現在の金属の詰め物・被せ物に問題はないが、見た目を自然に白くしたい場合
- 金属アレルギーのある方、または心配な方に
- 現在の詰め物・被せ物・ブリッジに違和感・不調のある方などに
- 歯茎との境目が黒ずんで気になる方に(メタルタトゥー)
健康保険と自費の適用について
セラミック治療は、自費診療となり健康保険対象外です。
未承認医薬品、医療機器等の使用の有無
当院では、セラミック治療において国内で承認されていない未承認医薬品、医療機器等を使用しておりません。
リスク・副作用
- 金属単体のインレー・クラウンより若干、歯の体積を削る量が多いことがあります
- 個人差により、ごく稀に欠けたり壊れる可能性があります
- 事前に神経の処置(根管治療)や土台(コア)の処置が必要となることがあります
- 咬み合わせ・歯ぎしりの強い方は、破損防止のためにマウスピースをおすすめすることがあります